コアコンディショニングは、「安全で」「簡単に」「誰でも」効果を実感できるプログラムです。そのため、グループレッスン・教室でコアコンディショニングを活用されている方も多いのではないでしょうか。
今回は、JCCAマスターインストラクターの山﨑史子さんに、「スポーツクラブレッスンでのベーシックセブン指導」についてお話を伺いました。
山﨑 史子 さん
- ポールストレッチクラブ『BLOOM』主催
- JCCAマスターインストラクター
山﨑さんは、スポーツクラブにてストレッチポール等を使用してコンディショニングのスタジオレッスンを担当されています。また、クラブ外でもサークルを立ち上げ、地域の女性を中心に「健康のためのきっかけづくり」をするため日々活動されています。
いまでは、スポーツクラブのストレッチポールのレッスンは満員、サークルでの教室も口コミでたくさんの方に参加いただいているそうですが、当初は「どうのようにレッスンを進めたらいいのか」「どうすれば人が集まるのか」と悩んでいたそうです。
その解決にあたり、「コアコングループプログラム」セミナーが役に立ったとのことですが、セミナーの学びをどのように現場で活用されていったのでしょうか。
以下の内容をご覧ください!
どうやったらレッスンを継続してくれるのか……
スポーツクラブでは、「ポールストレッチ」という名前で、ベーシックセブンを行う20分のレッスンを6年前から担当しています。定員は30名です。
指導内容は、
- 実施前のモニタリング
- ベーシックセブン(予備運動)
- 実施後のモニタリング
という、パッケージの流れに沿って行っています。
スポーツクラブのレッスンではよくあることかと思いますが、指導内容はベーシックセブンに限られています(ストレッチポールのバリエーション指導であるペルコンやソラコンなどは実施できないのです)。つまり、継続して参加する人は毎週ベーシックセブンを受けることになります。
そのため、「毎回同じ内容の中でどうやったら継続をしてもらえるのか」というのが、レッスンを引き継いだ当初の悩みのタネでした。
実際、最初の1年は参加人数に伸び悩んでいました。今考えると、ベーシックセブンで身体の変化を導くことよりも、どうすれば参加してもらえるか、ばかりにフォーカスしていたと思います。
そのため、レッスンの中でいいことを伝えようと頑張っていました。例えば、「このエクササイズはポジションをこうするといいですよ」や「正しく行うとこのように体に変化が出ます」などです。
これ自体は全然悪いことではないのですが、必死に伝えようとしていて、その焦りが参加者に伝わってしまっていたのかなぁ……と思います。
自分のやり方で良いと気づいた
何かヒントを得なきゃ、と思いクラブの他の方たちが担当するベーシックセブンのレッスンに参加させてもらったのがきっかけです。
それぞれのレッスンが全く違う雰囲気で、「自分なりのやり方で良いんだ」と気付くことができました。
また、そのタイミングで、JCCAのグループ指導のマスターシリーズ「コアコングループプログラム」セミナーを受講しました。セミナーでは、エクササイズのターゲット(目的)を一つ一つ確認していきます。それぞれの動きのターゲットとメリットについて、とても理解を深めることができました。
いままでこのようなことをしっかりと考えて進めてきたことがなかったので、セミナーでの学びによって視野が広がり、悩み解決のきっかけになりました。
セミナーの学びを活かして気づいた自分の強み
「自分の強みがわからないなら、参加者に聞けばいい」とセミナーで教えてもらったので、まずは参加者の方にそれを聞くことからはじめました。
そこで分かったのが、自分の強みが“癒やし”だということです。(指導の声が心地よい、眠くなる、といった言葉をいただきました)
そこで、環境づくりを意識し「音楽」を工夫しました。その気候や天気によって流す曲を変えることで、癒やしを引き出せるようにしました。
また、伝え方については、肩こり・腰の違和感といった“お客様のニーズ”や、たくさんある健康番組などを見ての“感想・疑問”などについて普段からお話しを聞き、その中から具体的な事例をあげて、ベーシックセブンのメリットと結びつけた話をレッスンの中でするようにしました。
ベーシックセブンの内容は変えられませんが、それ以外の部分で工夫をすることで、参加者がセルフで行うベーシックセブンや他の人とのレッスンとの差を出すことができるようになりました。
参加者の感想が変わり、集客にも好影響が
参加者の方からいただく感想がまず変わりました。
「○○のエクササイズが良かった」「終わったあとの肩の感じが違う」という、具体的な身体の変化を感じてもらえるようになりました。
お客様自身のその日のターゲットが明確になることで、意識の仕方が変わり、結果、同じベーシックセブンであっても、違った体感を生み出すことができるので、「○○のエクササイズって、▲▲に効くのね~」といった感想が聞けるようになったのだと思います。
また、「音楽がいいのよ」「レッスンに参加すると心身ともにリラックスできる」という狙い通りの感想も増えてきました。
長期的にみると、集客にも変化が現れました。
はじめは20名前後の参加者だったのが、今では安定して30名の方に参加していただいています。以前は、雨の日は参加者が減ったりしていましたが、「雨でも参加したくて来たよ」と言ってもらえるようになりました。
そして何より、自分自身がレッスンを楽しめるようになりました!インストラクターが出している雰囲気って意外と参加者の方に伝わっているようで、だったらまずは自分が楽しもうと。
“グループ指導の強みは「楽しさ」”というのも、セミナーに参加して改めて気付くことができました。
悩み解決のきっかけになった「コアコングループプログラム」はこんなひとにオススメ
「コアコングループプログラム」は、エクササイズの目的を再確認し、絞り込んで選択できるようになる、目からウロコ!がたくさんあるセミナーだと思います。
私と同じように、レッスン継続のための課題を抱えている方や、何かを変えなきゃと思っているけれどその材料がなくて困っている方にとって、より自信をもってエクササイズが出来るようになるおススメのセミナーです。
今まで考えたことがなかったことをたくさん考えるため頭がパンパンになりますが(笑)、それが変化のきっかけになると思うので!
コアコンを指導に取り入れている人はもちろんのこと、高齢者向けの教室や治療院でのレッスンなど、特定の人たちに対して指導している方も活かせる内容だと思います。
もう1つのグループ指導者向けセミナー「グループ指導で活用する姿勢と動きの評価」はこんな人にオススメ
このセミナーは、プログラムの組み立てに自由度があるコンディショニング系レッスンを担当している人にとって役に立つセミナーだと思います。
私はベーシックセブン以外にも、コンディショニングのレッスンを2本持っています。
以前は、決めたプログラムをこなす、というレッスンの進め方でしたが、セミナーを受講してからは、大まかな体の状態(姿勢や動き)や本人の体感に合わせて種目を組み替えることができるようになり、個々の悩みや動因に対してもアプローチしやすくなりました。
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